• 支部長挨拶


    2021年6月から2年間の任期で近畿支部長を務めさせていただくことになりました。

    近畿支部では、2018年度に神戸ファッションマートにおいてコンクリート工学年次大会を、また、2019年度には大阪科学技術センターにおいて近畿支部設立25周年記念イベントを開催いたしました。年次大会では3日間の開催期間のうち最終日の午後は悪天候のため止む無く中止となりましたが、コンクリートテクノプラザでは出展数が過去最大となるなど2日間にわたって盛大に開催することができました。また、支部設立25周年記念イベントでは、「阪神淡路大震災から25年目を迎えて」と題した特別講演や「コンクリート物語」と題した創作落語などで大いに盛り上がりを見せました。

    一方、昨年度は新型コロナウイルス感染症の拡大によって世情が急激に変化し、緊急事態宣言が全国に拡大されたこともあって支部総会を急遽中止といたしました。また、感染防止の観点から、計画していたコンクリート教室や見学会等の支部会員対象行事も実施することができず、会員の皆様には不満の残る1年だったことと存じます。ただし、この間においても、支部執行委員会や支部常設の3つの委員会(総務委員会、広報行事委員会、調査研究委員会)および研究専門委員会(「コンクリート試験の省力化に関する検討委員会」、「高流動性コンクリートの実用化促進に関する研究委員会」、「百石斎(田邉朔郎書斎)調査WG」)では、オンラインを主体とした活動を精力的に実施いたしました。

    今年度は5月にオンラインで支部総会を開催し、例年どおり支部の活動報告、特別講演会、支部奨励賞表彰式等を実施しました。特に、支部奨励賞では過去最大の8件の応募を頂き、審査の結果4名の方に奨励賞を授与させて頂きました。このように、徐々にではありますがオンラインを中心とした新たな形態での活動を模索しながら行っているところです。

    さて、これからの2年間を見通した時に喫緊の課題となるのは、これまで実際に見て、触れて実感して頂いていた各種イベントをこのコロナ禍の中でいかに実施していくかということです。対面で実施していたものに変わるオンラインによる新たなイベントの計画を広報行事委員会が中心となって検討を進めており、是非とも実現できるように取り組んでいきます。また、今年度は研究専門委員会の成果報告会を2件計画していますので、オンラインの利点を最大限に活かした報告会となるよう進めていきます。一方で、ワクチン接種が進んだ状況では、社会・経済活動が従前に戻ることも考えられ、コロナ以前と同様の活動を推進する準備も整えておく必要があります。さらに、近畿支部は2024年3月に支部設立30周年を迎えます。30周年記念行事をはじめとして、支部会員各位にとって有益で魅力のある様々な企画・行事を提供できるよう取り組んでいきます。

    最後になりますが、支部執行委員をはじめ、支部会員のご支援、ご協力のもと支部活動を進めていく所存です。何卒よろしくお願いいたします。

    公益社団法人 日本コンクリート工学会 近畿支部
    支部長 井上 晋・いのうえ すすむ